防衛のための建築

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攻撃から守るために

防衛とは?

防御はあらゆる方向からの攻撃に対して等しくなされねばならない。そこでは都市の歴史や文化や機能とは全く異なる次元の空間が設定される。円環を囲む攻撃と防御の最も効率のよい最小限の幾何学的形態として正三角形が選択される。その三角形の各頂点にはレーダーと高射砲が組み合わされ、ふたたび360度全方向からの攻撃に対応する放電極板のような形態をしたギャラリーが周囲にめぐらされる。このようにして、ウィーン要塞は外部からの攻撃に対するあたかも最も論理的で工学的に完璧な防御機構として見えることになる。それは、全方向に対する攻撃と防御のテクノロジーが最もわかりやすい形で視覚化された形態である。ナチスドイツは<視る>ということに最も執着した政権であった。制服やポスター、映画、ラジオといった日常的な素材から、屋外演劇、自動車レース、党大会のような非日常的なパフォーマンスに至るまで、視覚的な刺激を与えるものはすべてプロパガンダに利用された。

視るという次元

あらゆることはこの<視る>という次元で測られていたし、実際にナチスドイツのどの都市改造計画も、その原則に従って計画されていた。しかし、ウィーン要塞はそうした都市のように単に機能が視覚化されてその形態が与えられていただけではなく、<視る>ということ自体が視覚化されていた。即ち、<視る>というイデオロギーが要塞の全方向性に重ね合わされて図式化されていたのである。ウィーンの三角形はイデオロギーのであった。それは、この時代の感性の究極の形式として存在していたのである。

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